個人コンテンツ販売の新時代を開くか 「Gumroad」で同人誌を売ってみる (1/3)
– ITmedia ニュース via kwout
ここ数日評判になっている『Gumroad』ですが、ボクは非常に危機感を覚えています。理由は以下の3点です。
- データのアップロードは非常に簡単なので、他人の著作物を上げることも可能。[追記]URLをTwitterなどで流すだけの仕組みなので、海賊版が作られていることに著作者が気づきにくい。
- 海外の企業が運営しており、著作権侵害に対し迅速な対応をしてくれるかどうかがわからない。
- 規約がどうなっているかわからないし、やばい規約をユーザーの圧力で変更できるのかどうかわからない。英語圏以外のユーザークレームに耳を貸すかどうかもわからない。
はっきり言えば、単に PayPal の仕組みに乗っかって薄く広く利用料を徴収しようとしているに過ぎないわけですよ。もちろんそれによって生まれる可能性というのもあるでしょうけど、危険性の方がはるかに高いと思いますよ。これならまだ、国内でサービス展開しているニコニ・コモンズの方が、現状でも全然マシだと思います。場のあるサービスなら違反が無いかどうか巡回してチェックできますけど、これは URL を Twitter などで流すだけなので、まず気付けないのではないでしょうか。
そういう危険性を全く考慮しないで、「新時代を開くか」なんていう希望に満ちあふれた紹介の仕方をして、集客の手助けをしてしまったら、大変なことになると思うんですが……これ本気でヤバイですよ。
[追記]
PayPal は自分でショッピングカートが作れますので、こんなサービス使わなくても、自分のブログでも簡単に同じようなことができますよ。
このエントリーの続編
Gumroad の問題点についてもう少し掘り下げてみます。
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昨日のエントリーでは速報性を重視して、海賊版という形で真っ先に被害を受ける可能性のある "著作権者" の視点から危険性を挙げました。しかし、問題点はそれ以外にもたくさんあります。コンテンツを販売する立場コンテンツを購入する立場サービスを提供...
さらに続編
Gumroad とレモン市場と9つの提案
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どうやら Gumroad は、本国アメリカではそれほど話題になっていないようですが、日本ではウケたので、日本を主要ターゲットとする方針のようですね。日本語表記対応も近日中に行われるようです。と書いているあいだに、日本語化されていました。早い...
[参考]
もしあなたの著作物が知らぬ間にGumroadで売られていたら
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Gumroadというサービスが話題になっております。絵や写真・音楽といった自分の著作物を、ネットを介して簡単に売れるというサービスです。 誰でもデータを直販できるGumroad入門。クリエイターの生活は変わる? コンテンツを手軽に販売できる...
著作権違反を発見できた時の対処方法に関するエントリーです。
[2/21追記]
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社から、キャラクターの二次創作物デジタルデータのダウンロード販売は『ダメ』という公式見解が出ました。
デジタルデータのダウンロード販売に関しまして
デジタルデータのダウンロード販売に関しまして – 初音ミク公式ブログ
初音ミク公式ブログ - 2012年2月20日クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 昨今、一般の方がスマートフォンアプリ、音楽、イラストなどのデジタルデータを手軽にダウンロード販売できるサービスが増えてきております。 これに伴い、弊社に...