8月3日、ついに日本でも「Kindle Unlimited」が始まったので、ラインアップについて調べてみました。普通に買える本と、読み放題とで、どの程度差があるでしょうか?
[追記:8月3日から30日間経った時点での調査を行いました]
まずサービス内容ですが、「月額¥980で、12万冊以上の本、コミック、雑誌および120万冊以上の洋書を読み放題でお楽しみいただけます」 とあるので、事前にリークされた5万5000点という情報より、相当多いです。10万点超えるようならインパクトがあるだろうと思っていたので、想像以上でした。
事前考察では5万5000点を前提に考えていました。「Kindle先行・限定タイトル」が7月19日時点で3万9000点なので、“アメリカ同様、日本も多くが「Kindleダイレクト・パブリッシング」の作品” と書いたのですが、全体で12万点あるなら前提がまったく異なります。
出版社が結構配信しているので、相対的に「Kindleダイレクト・パブリッシング」作品の割合が低くなりました。だから、アメリカより「インディーズの揺りかご」としては機能しづらいかもしれません。
ただ、出版社の作品ももちろん中身が重要です。出版社別の数字が確認できたので、Kindleストアの配信数との比較表を作ってみました。
※スマートフォンの方は、画面を横にしてください
[ソース:Kindleストア出版社別・Kindle Unlimited出版社別]
講談社、小学館、集英社、KADOKAWA、ハーレクイン、秋田書店、新潮社、文藝春秋、幻冬舎、スクエニ、早川書房などが10%未満に該当します。集英社、KADOKAWAは、1冊も出していません。そして、講談社、小学館はコミックが3冊ずつ。大手出版社はかなり抑制している印象です。
出版社系のボーンデジタルレーベルでは、「ゴマブックス」「朝日新聞デジタルSELECT」「impress QuickBooks」はあるけど、「All About Books」「カドカワ・ミニッツブック」が未配信。ここでも方針の違いが見られます。
つまり、ブックパス・シーモア・Yahoo!など、コミックが比較的強い他社の読み放題サービスとは結果的に差別化できている感があります。あとはこれから始めるという噂の他社サービスがどうなるか。
個人的には、とりあえず無料お試し30日間+αくらい試してみようと思います。
・追加調査「雑誌読み放題という観点でKindle Unlimitedとdマガジンのラインアップを比較してみた」
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鷹野 凌
インプレス
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