上杉隆氏と烏賀陽弘道氏の対談本。
事実を伝えないメディアの大罪 (幻冬舎新書)
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上杉 隆 烏賀陽弘道
幻冬舎
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上杉隆さんは3.11以降、発言の矛盾点などを細かく検証されるようになりました。実際、この本では、ネット上で多くの人が検証し矛盾を指摘している上杉さんの主張が頻出して、正直読んでいて食傷気味でした。大手マスコミが信用できないからといって、フリージャーナリストに全幅の信頼を寄せるのは間違っていると思うのです。上杉さん自身、以前より「上杉隆の情報を信用するな」という呼び掛けを行ってますので、ある意味健全な状況になっているとも言えかもしれません。
ただ、3章「アメリカジャーナリズム報告2011」、4章「死に至る病 記者クラブシンドローム」辺りは、烏賀陽氏の体験談(朝日新聞時代など)と分析、上杉氏の経験談と分析がいい形でミックスされており、なかなか読み応えがありました。もちろん他人の体験談は検証できないので鵜呑みにはできないですが、メインストリーム・メディアの体質批判には鋭いものがあると感じました。批判された側の反論が聞いてみたいものですね。