気になるニュース：【「ニコニコは本屋になる」――ドワンゴ、「国内最大級」のコミック配信サービスを開始 – 電子書籍情報が満載! eBook USER】

「ニコニコは本屋になる」――ドワンゴ、「国内最大級」のコミック配信サービスを開始 – 電子書籍情報が満載! eBook USER ※2012年10月17日

小学館や集英社など124の出版社と提携し、コミックを中心に約3万冊の電子書籍を提供。「コミックコンテンツの配信プラットフォームとしては日本最大級」という（ドワンゴ調べ／成人コミックを含まない品ぞろえとして）。提供中のiOSアプリも近日中に刷新し、アプリ内課金に対応することで“電子書籍ストア”としての側面を打ち出す。

ニコニコ静画（電子書籍）はこの夏、集英社・小学館・講談社のマンガ雑誌コンテンツを無料配信していました。「恐らくテストしているんだろうなー」と思ったら、案の定です。

配信予定リストをCSVで配信しているので、クロス集計をかけてみました。詳細は eBook USER で記事にして頂いたので、下記リンク先をご確認下さい。

見せてもらおうか、ニコニコで読める電子書籍3万冊の内訳とやらを (1/2) – 電子書籍情報が満載! eBook USER

上記記事の2ページ目にもありますが……

最も作品数が多いのは講談社で、その数は8533点だった。次いで多いのが小学館で5231点。この2社が頭ひとつ抜けて配信数が多い。3位は集英社で、1676点となっている。

この3社が本腰入れているのは大きい。あとは角川グループの角川書店、富士見書房、メディアファクトリー、アスキー・メディアワークス辺りが多いですね。一部のレーベルがありませんが……電撃文庫ェ……。

とりあえず、コミックだけで2万5千冊というのはなかなか凄い。GALAPAGOS STOREが2万7699点、Reader Storeが2万4367点ですから、ほぼ同等です。eBookJapanが5万8000冊、Yahoo!ブックストアが3万8000冊くらい（※日経パソコン1012.10.8号より）なので、それに次ぐ2番手グループといったところでしょう。

ちなみに、小学館と聞くと再ダウンロード期限が不安で仕方がないのですが、ニコニコ静画の店長がこんなツイートをしていました。

閲覧期限はレンタルでない限りはないですよーRT @lettusonly: 本日のBlog更新。情報がアップデートされる日が来る事を願います　#二宮ひかる / “今度はニコニコ静画 – とある二宮ひかる好きの爆走日記(ファンBlog)” htn.to/EqRd5z

— Jusei ISDさん (@JUSEI_dtrS) 10月 19, 2012

ほんまかいな。

ちなみに他ストアの場合……

honto電子書籍ストア – 機動警察パトレイバー 1巻/ゆうきまさみ (著) – 電子書籍

機動警察パトレイバー（１） – ゆうきまさみ – 電子書籍ストア BookLive!

機動警察パトレイバー（１）｜Reader™ Store｜ソニー

閲覧に期限は無くても、再ダウンロード期限は残ってる所が多いんですよね。もしニコニコには再ダウンロード期限という制限が無いとしたら、これらのストアは、小学館からニコニコより格下に見られているということになります。ううむ。

しかも、販売価格はどのストアも今はだいたい横並びなのですが……

ニコニコの方が安いですRT @shigekixs: ニコニコ静画と常用しているKinoppyの差で言うと、小学館の有無かー。でも、そのうちKinoppyにも配本があると信じて待とう。来たら、たぶんゆうきまさみ丸ごと大人買いは決定的。

— Jusei ISDさん (@JUSEI_dtrS) 10月 18, 2012

ほんまかいな！？

24日から配信が始まるので、じっくりチェックさせて頂きたいと思います。

凄いなーと思ったのが、iOS向けの「ニコ書券」。

また、同アプリは新たにApp Storeのアプリ内課金に対応し、電子書籍ストアとしても機能。アプリ内課金で購入できる仮想通貨「ニコ書券」を使って、作品が購入できる。

「紀伊國屋書店BookWeb」のレビューにも書いたんですが、Appleのアプリ内決済は柔軟な価格設定ができないので、BookWebPlusと同じ値段にできないことから起こる二重価格を防ぐため、出版社側で販売を許諾しないケースがあるんですよね。それを「ニコ書券」を購入するというワンクッションを入れる形で回避してしまうようです。

「ジャンプBOOKストア！」のエントリーにも書きましたけど、出版社直営以外でApp Storeのアプリ内課金に対応しているのは、紀伊國屋書店Kinoppy for iOSくらいなんですよね。Appleに手数料で30%持っていかれるので、コンテンツを自社で持っていない限り相当きついはずなんですが。

ニコニコは10代・20代で6割強（※媒体資料2012年10月-12月より）と、圧倒的に若年層に強い媒体です。コミック中心のラインナップで攻めるのは非常に正しいと思います。問題は、若年層はお金を持っていないという点だと思います。

お金のかからない遊びだからこそ、ニコニコは若年層に支持されていると思うのです。プレミアム会員の年齢構成は公開されていません（※ボクには見つけられませんでした）が、恐らく10代で月額525円を払っている人は極めて少ないのではないかと思います。果たしてそういう場で、有償の電子書籍が売れるでしょうか？ちょっと疑問です。

あと、いつまで経ってもダウンロード方式にiOSしか対応しないのはなぜなんでしょう？ Androidにも対応して欲しいのですが。ブラウザで見られないことはないですが、ストリーミング配信だから外で見る気になれないのです。Androidアプリはよ！