出版(紙・電子問わず)関連でボクが気になった先週のニュースについて、コメントをつけてまとめていきます。
書籍のバーコードから商品検索できる「hontoバーコード書籍検索アプリ」 – ITmedia eBook USER ※2013年4月15日
試しに使ってみました。
ハイブリッド型書店なので、紙と電子の両方が表示されるのがいいですね。キーワードを入れて検索するより、書籍のバーコードから検索した方が手軽で確実なので、なかなか良いと思います。そういえば本のレビュー投稿サイトブクログのアプリもバーコード対応してたっけ。
私が本を読まなくなった理由 « マガジン航[kɔː] ※2013年4月16日
本を買っても置き場がない、近くの書店が閉店した、自由時間をTwitterやFacebookに消費している、読みたい本の出版が少なくなった、ネットを通じて情報収集できるようになった、などなど。誰もがそうだというわけではないでしょうけど、多かれ少なかれどれかの要因に当てはまる人も多いのでは。
電子ペーパーの高解像度化進む:Kobo、1440×1080ドットの解像度を持つ6.8インチ端末「kobo Aura HD」発表 – ITmedia eBook USER ※2013年4月16日
ソニーReader PRS-T2やBookLive!Reader Lideoが600×800、Kindle Paperwhiteやkobo gloが758×1024ですから、次の世代は800×1280かなーと思っていたら一気に1080×1440ですよ。端末自体を大きくする方向性はちょっとどうかなー?という気がするのですが、解像度が上がるのは大歓迎。日本での発売はマダー?
hon.jp DayWatch – Kindle個人作家たちで拡がる裏ワザ、販売中の作品を一度取り下げて、再アップして「新刊」扱いに ※2013年4月17日
“新着”が目立ちやすいインターフェースになっていると、こういうワザが生み出されると。埋もれたままにしておくよりは、イチから登録し直す手間をかけた方が少しでも目に触れる機会が増えていいでしょうね。ただ、みんながやり始めたら条件は同じになっちゃうので、いずれ対策されるような気もしますが。ちなみにhon.jpの記事の「単なるデータファイル」という最後の一文は何が言いたいのか(;^ω^)
【第3回】「セルフパブリッシング」って儲かるの?――『限界集落(ギリギリ)温泉』の著者・鈴木みそさんに聞いてみた! | ダ・ヴィンチ電子ナビ ※2013年4月17日
鈴木みそさんの「儲かるよー!みんなやろうよー!!」という誘い水。自分でデータを作って自分でアップロードして、自分でプロモーションできる人(ここ重要)ならセルフパブリッシングで儲けられる、という話だと思います。自分に対し好意的なフォロワーが万単位でいるなら、これだけでも食っていけるかなー?という感じだと思います。
ソニー、フロントライト付き電子書籍リーダーに抵抗感を示す – ITmedia eBook USER ※2013年4月17日
おっと。明るい場所で落ち着いて読むならフロントライトがあってもなくても同じなのですが、電車の中(周囲の明るさが頻繁に変わる)とか布団の中(部屋の電気を消して暗い状態)だと重宝するんですよね。うーん……。
ソニー、Reader Storeでディスカバーマップ機能を立ち上げ – ITmedia eBook USER ※2013年4月17日
日本はマダー? しかし、こういう方法で「自分にあった本」が見つかる、のでしょうか? 選択肢設定と書籍の分類が提供者側によってなされるということは、ユーザーが読みたい本ではなく、提供者側が売りたい本が優先されてしまうような気が。まあ、一つの試みとしては面白いのですが……。
電子書籍リーダー“Reader”「PRS-G1」3G接続サービス新規お申込み受け付け期限についてのお知らせ | ソニーの電子書籍 | ソニー ※2013年4月17日
ということは、G1の後継が出る可能性は低い……。
転がる石のように。 : 橋本紡オフィシャルblog ※2013年4月17日
「半分の月がのぼる空」の橋本紡さんが、作家をやめるかもしれないという話。
率直に書きましょう。エンタメ小説は終わりました。ビジネスとしては。だいたい、三年ほど前です。
— 橋本紡さん (@tsumugu_h) 2013年4月16日
ここにその理由が集約されているように思います。
まつもとあつしの電子書籍セカンドインパクト:出版権提案、TPP交渉参加、絶版作品のダウンロード――福井弁護士に電子書籍を巡る著作権の現状を聞く(後編) (1/2) – ITmedia eBook USER ※2013年4月18日
作品にとっての死とは、著作権で保護されなくなったときではなく、皆に忘れ去られたときなのです。
この一文に思わず膝を叩く。面白いのは、作者が死んでも作品は死なないのですよね。もっと言えば、「エロエロ草紙」のように生まれてすぐ殺されてしまい、数十年後に蘇る作品もあるわけで。
posted with amazlet at 13.04.21
(2013-03-18)
しかし、作者が生きている間に作品が日の目を見なければ、作者にとってその作品は「死んだ」状態なんだよなあ……。
eBookJapanのマンガ全巻とASUSの新型タブレットのセット販売に第2弾追加!|株式会社イーブック イニシアティブ ジャパンのプレスリリース ※2013年4月18日
セット販売、継続するようです。東芝BookPlaceもセット販売だし、今後のトレンドになる?
本の「自炊」どこまでOK? 著作権法の境目はココ :日本経済新聞 ※2013年4月18日
「ブックスキャン」のインタビューに応じた著名人に「出版広報センター」から警告文が届いたという話から、著作権法第30条の私的複製がどこまでの範囲で認められるか?という詳しい解説まで。4ページ目にMyブック変換協議会の話も。有料会員限定記事ですが、無料会員でも月10本までは読めますので、興味のある方は登録してみましょう。
【プレスリリース】BookLive、電子書籍専用端末「BookLive!Reader Lideo」の母の日ギフトセットを発売 – INTERNET Watch ※2013年4月19日
これは良い! しかし通販対応してないのか……三省堂行ってこよ。
電子書籍も定額読み放題の時代へ « WIRED.jp ※2013年4月19日
イギリスでのニュース。音楽ストリーミング配信サービス世界最大手であるSpotifyの本拠地はイギリスなんですよね。しかし、なんでもかんでも定額読み放題という方向性はどうなんだろう?という気も。
BookLive!、リフロー型EPUB3電子書籍を配信開始、ビジネス書やラノベなど -INTERNET Watch ※2013年4月19日
あれ、いままでEPUB 3未対応だったんですね(;^ω^)しかしこれでまた配信数がかなり増えるのでは。
楽天koboのiOS版アプリ公開、複数端末間のページ同期などに対応 -INTERNET Watch ※2013年4月19日
リリース直後に横画面で文字モノが見開きに対応していないのが残念というエントリーを書いたのですが、この記事を読んで仰天。
小説などテキストベースの電子書籍については、縦書き・横書き問わず、iOS版アプリでは見開き(2ページ同時)表示に非対応。これは、おもにプラットフォーム(OS)側の仕様によるものという。
えーっと、iBooksもKindleもKinoppyも見開きに対応しているんですけど。ただ、記者会見に行った方の話によると、説明をしていた楽天の方が外国籍で日本語がかなり怪しかったとのこと。どういうニュアンスだったのかはわかりませんけど、「仕様」という言葉が一人歩きしてしまったのかもしれませんね。まあ、いいから早いとこ直して下さい。
ところで、ここ最近iOS系の電子書店ビューワアプリが次々と大型アップデートをしています。先々週の気になるニュースまとめGooglePlayブックスのリフロー対応のところで「ここ半年ほどあちこちのiOS向け電子書店アプリが意味不明なリジェクトを食らっていたらしい」と書いたのですが、先週はBOOK☆WALKERのアプリ内ストアが復活したり、BookLive!がEPUB 3に対応したり、そしてこの楽天Kobo iOSアプリ新登場です。なんというか、あからさま過ぎるというか……。
出版デジタル機構、電子書店へ電子化コンテンツの定期配信を開始 | カレントアウェアネス・ポータル ※2013年4月19日
緊デジの制作タイトル数は6万4833点ですが、それが一気にリリースされるのではなく、徐々にリリースされていくということなのですかね。
レスポンシブWebデザインとEPUB3の最新動向/EPUB 3とHTML5 ※2013年4月19日
電子書籍メディア論の境祐司さんによるプレゼン資料。Kindle Comic Creatorのことも既に盛り込まれています。勉強になる。
時事ドットコム:電子書籍、利用者7%=「使わない」が7割-時事通信調査 ※2013年4月20日
時事通信による、詳細がよくわからないリサーチ。本文には「電子書籍端末の利用に関する調査」とあるので、電子書籍の利用状況・利用意向ではなく、iPadなどのタブレットを含む電子書籍専用端末の話だと思われます。つまりタイトルがおかしい(”端末”が抜けてる)。ちなみに昨年6月の楽天リサーチ自主調査レポートでは、電子書籍の利用意向は6割弱でした。
さて、以前にiBookstoreから消えた作品の記事を書いたのですが、ちょうど1ヶ月が過ぎた辺りから続々と復活しています。記事で取り上げた「To LOVEる ダークネス」や、iCloudからも消されていたらしい「変態王子と笑わない猫。」など。どうやら、iBookstoreの審査基準は、AppStoreより緩いという方向性で間違いないようです。また消えなきゃいいけど。