「図書館等を活用した電子書籍を含むデジタルアーカイブに関するラウンドテーブル」取材メモ

図書館等を活用した電子書籍を含むデジタルアーカイブに関するラウンドテーブル

マガジン航の仲俣暁生さんからお誘いいただき、「図書館等を活用した電子書籍を含むデジタルアーカイブに関するラウンドテーブル」に行ってきました。がっつりまとめている時間がないので、ひとまず聞いてて面白いなーと思った部分の取材メモだけ軽く。資料などは、上記リンク先で配布(PDF)されています。

  • 討論参加者は、大学図書館、公立図書館、国立公文書館、出版社、情報学の研究者。出版社と図書館関係者は従来仲が悪かったため、同じテーブルで話をする機会も少なかった。
  • 日本はIT技術は進んでいるのに、アーカイブ化では遅れている。著作権法の問題、フェアユース規定がないこと、「パブリック」「コモン」の概念が育っていないことなどが要因では。
  • 予算が付いて地域資料のデジタル化がかなり進んでいるが、CD-ROMの形で保存されたままになっていて「公表」されないまま眠っていたり。
  • 国立公文書館「アジア歴史資料センター 」では、大日本帝国時代の公文書がほとんどデジタル化され、画像3000万が公開、英語、北京語、韓国語への翻訳もなされている。
  • ダイヤモンド社では、電子書籍が数十冊売れると「売れてる方だ」と褒められるらしい(苦笑)
  • ただ、ごく一部のベストセラーは、2桁くらい違う数字が出るらしい。
  • 電子メディアでライターやってて電子書籍で本を書いて食っていくのは200%ムリと断言された(苦笑)
  • ELPCで、角川会長が「300部で採算ラインにしなければ」と言ってたらしい。
  • やっぱり孤児著作物(オーファンワークス)問題。
  • 21世紀に起こっていることは、16世紀に起こったこと(大航海時代=グローバリゼーション、グーテンベルクの印刷革命=情報革命)に似ている。

「電子図書館」まわりに関しては、今後もいろいろ動きがあるはずなので、しばらく追いかけていきたいと思います。日本電子図書館サービス(JDLS)は「春に始動」という話を聞いてましたが、そろそろ何かある……?

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