(※写真:写真素材 足成より)
電子書籍以外の「出版」関連でボクが気になった先週のニュースについて、コメントをつけてまとめていきます。毎週月曜配信。
コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる(前編:各社編)(2012年「出版物販売額の実態」版):Garbagenews.com ※2012年10月16日
1店舗あたりの出版物売上高だとスリーエフが1番というのが面白いですね。文中にもありますが、文教堂などの書店と併設になっているところが多いそうです。
コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる(後編:全体編)(2012年「出版物販売額の実態」版):Garbagenews.com ※2012年10月17日
しかし、全体傾向としては、1店舗当たりの出版物売上高は激減傾向。なんと10年前の半分以下です。コンビニで売れるのは雑誌が中心だと思いますが、雑誌全体の売上高は10年間で3分の2程度なので、「売れない商品は置かない」というコンビニの傾向がモロに出ているのかな、と思います。恐らくコンビニにおける出版物の売り場面積は、どんどん狭くなっているのではないでしょうか。代わりに「一番くじ」系のイベント物が増えているような。
Newsweek、今年いっぱいで印刷版を廃止―「デジタル・プラットフォームの普及と印刷版広告の不振のため」 – TechCrunch Japan ※2012年10月19日
とうとうNewsweekが! 日本版はどうなるかわかりませんが、週刊雑誌という形態はもはや生き残るのが非常に難しい時代ということなのでしょう。
出版協、アマゾンジャパンに申し入れ――10%ポイント還元特典などの是正求める – 電子書籍情報が満載! eBook USER ※2012年10月19日
「Amazon Student」プログラムの10%ポイント還元特典の速やかな中止と、2.「Amazon.co.jp」の価格表示について再販対象書籍については 「定価」と表示するよう申入れ
理不尽過ぎる。大学生協の学割は構わないと?書店のポイント還元は公取委からお墨付きが出ていますけど? いつの間にやら出版流通対策協議会(流対協)が、一般社団法人日本出版者協議会(出版協)に変わっているので、恐らくこの「申し入れ」は、名称変更の認知拡大と景気づけが目的でしょう。
出版界を混乱させる怖れのある「『出版物に関する権利(著作隣接権)』について」: 日本出版者協議会 ※2012年10月19日
ダラダラと長い文なので趣旨が掴みづらいのですが、要するに「中小出版社が最初に出した本は、大手出版社が文庫化・電子化できないように、権利を拡大しろ」と言ってるわけです。アホか。ちなみにこの文を書いてる出版協(旧・流対協)会長の高須次郎さんは、「グーグル日本上陸撃退記―出版社の権利と流対協」を書いた人です。日本の電子書籍市場拡大を遅らせている原因の1つ。
週刊朝日は謝罪すべきではなかったし、連載を続けるべきだった | 橘玲 公式サイト ※2012年10月20日
「出版」に関する話題ということで。連載を始める前に充分予測できた事態(というか確信犯だろうと)なのに、簡単に逃げ出すなよという趣旨。続編と合わせて読むといいと思います。
アマゾンの出版事業、書店や出版社の反発で苦戦 – WSJ日本版 – jp.WSJ.com ※2012年10月21日
流通大手に締め出されているという話。まあライバルとしては当然の動きですね。
個別の出版物ではなく業界としての動きを追いかけるのは、ネットだけだと意外に難しいですね……新文化がヘッドラインだけでも構わないからRSSでも配信してくれると非常に助かるのですが。デジタルアーカイブの個人会員が半年間1万6500円って、厳しい過ぎる(;^ω^)
[追記]
教えて頂きました。RSS Feedはあるそうです。thx!