昨日、日経の酷い記事によって必要以上に叩かれたソニーですが、まさかその翌日にこれがリリースされるとは!
ミュージックアンリミテッドがついに日本上陸です!これ、昨日のエントリーで触れたばかりだったんですよね。
ただ、欧米では既に「Spotify」のようなストリーミング配信で定額聞き放題というサービスが主流になってきていることを考えると、日本でも今後はダウンロード配信よりもストリーミング配信が中心になっていくことが予測されています。そして、ソニーは既にその準備を進めています。
まさか昨日の今日でリリースされるとは。
プレスリリースから引用します。
1,480円/30日(税込)
加入後最初の30日間は無料でご体験いただけます
「Music Unlimited」は、現在、Xperia™などのAndroid™搭載スマートフォン、“Sony Tablet”などのAndroid™搭載タブレット、Android™搭載“ウォークマン”、PlayStation®3、PlayStation®Vita、VAIOなどのWindows PC、Macでお楽しみいただくことができます。また、7月中旬以降に、ネットワーク対応の液晶テレビ<ブラビア>(2010年以降に発売のモデル) 、ソニー製ブルーレイディスクプレーヤー「BDP-S380」「BDP-S480」、ソニー製マルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5700ES」に向けたサービスも開始する予定です。
2012年7月3日現在。洋楽中心のラインナップとなり、一部邦楽を提供します。
正直に言うと、プレスリリースを読んでボクはこう思いました。
- 「30日1,480円かあ……ちょっと高いなあ」
- 「iOS対応しないのかあ……反感買うだろうなあ」
- 「洋楽中心か……ボカロがラインナップに入ってくると面白いだろうなあ」
とくに、iOSへの対応には触れていない部分に関しては、ミュージックアンリミテッドの日本上陸には結構期待していただけに、「ああ……相変わらずのソニーだなあ」と結構落胆していました。
ところが、とにかく使ってみようと思いいろいろ触っているうちに、こんな報道が。
グーグルの無償OS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載するスマホやタブレット端末、ゲーム機「プレイステーション3」、パソコンなどでも楽しめる。「iPhone」など米アップルの携帯端末向けにも今月中旬以降、対応する。
!?
iPhoneにも対応!?
ちょっと待て日経、なぜそこを見出しにもってこない?!昨日の「レコチョク」では確実に誤解を招くような見出しを付けておいて、ソニー自らiPhoneに展開するというビッグな情報をなぜ本文中に紛れ込ませる??
いやいや日経だから信じちゃいけないと、他の情報ソースも探ってみると……。
- ソニー、日本でも「ミュージックアンリミテッド」提供 iOSにも対応予定 : J-CASTモノウォッチ
- ソニー、「Music Unlimited」を日本で開始 -AV Watch
- 【情報追加】ソニー、国内で音楽配信「Music Unlimited」を開始 - iPhoneにも対応予定 – Phile-web
複数のソースで、7月の中旬以降にiPhoneへ対応予定という情報が確認できました。これは間違いなさそうです。
デバイスの壁が無いのであれば、全く話は違ってきます。WindowsパソコンだろうがMacだろうが、AndroidだろうがiPhoneだろうが、PS3やPSPソニー製TVまで、何でもID1つで定額聞き放題のサービスが始まったわけです。iTunesで毎月1500円以上使うユーザーであれば、無制限に聴けるミュージックアンリミテッドの方が良いのではないでしょうか?これ、流れが大きく変わりますよ。
ソニーさん、なぜプレスリリースにそれを載せなかった!!
いや、洋楽中心のラインナップというところが弱いですし、音質がどうなのかが明かされていない(ぶっちゃけた話、ボクの耳では聴き分けできないのですが、音にうるさいユーザーは多いので)といった不満はありますよ?ですが、モノ作り中心主義だったソニーの大きな方向転換ですよこれは。もっとみんな騒いでいい。ボクらのソニーが帰ってきたと喝采を叫びましょう!
ついでにもう1つ。
同日にこのリリースです。プレステ2のゲーム資産が、ついにアーカイブとして配信されるようになるのです。なにげにこれもでかいニュース。
Appleに負けっぱなしだった日本企業がついに反撃を始めたんですよ!
みんなもっと喜ぼう!!
[追記]
プレスリリースの5番目にある「ミュージックシンク」について。
5)「Music Sync(ミュージックシンク)」機能
お客さまがパソコンなどご自身の機器に保存している楽曲やプレイリストを、「Music Unlimited」が提供しているクラウド上の楽曲と同期させることが可能です。同期された楽曲とそのリストは、クラウド上にあるお客さまご自身の「マイライブラリ」に自動的に反映されます。「マイライブラリ」にある楽曲には、どの対応機器からでも簡単にアクセスして、音楽をお楽しみいただけます。
アプリをダウンロードして起動するとこんな画面が表示されます。
ローカルファイルだけでなく、iTunesからの同期もできるようです。つまりこれ、ミュージックアンリミテッドの方が魅力的だと思ったら、過去に購入した資産ごと移行できるってことですよね。
せっかくなので今後の展開についてボクの意見を。早急にボカロ曲を積極的にラインナップに加えましょう。そして、ボカロPへ収益を還元する道を作りましょう。これはボクがボカロ好きだからというわけではなく、いまどきの中高生の多くはボカロ曲が大好きだからです。音楽やゲームといった趣味的な分野は、若者を味方に付けた者勝ちです。