「書籍の軽減税率は成年向けを除外？」「comico大人版リリース」など出版業界関連の気になるニュースまとめ #199（2015年12月14日～20日）

毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「書籍の軽減税率は成年向けを除外？」「comico大人版リリース」などが話題になっていました。

入手困難のノーベル賞作家訳書、岩波現代文庫で再刊へ：朝日新聞デジタル ※2015年12月12日

先週のピックアップから漏れていたので。なるほど岩波書店。極めてビジネス的な判断ですね。

面白ければなんでもあり――電撃文庫・三木一馬さんのラノベ的仕事術 | HRナビ by リクルート ※2015年12月14日

まつもとさんのインタビュー。「性癖」と「家訓」の話は面白い。『面白ければなんでもあり』は読んでみようと思ったのですが、電子書籍版が出ていないので保留。電撃文庫みたいに遅れて出るのかな？レビューを見たら、だいぶ叩かれているようですが……。

面白ければなんでもあり発行累計6000万部――とある編集の仕事目録

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インド大手ECサイトFlipkart.com、電子書籍サービスを閉鎖、既存会員はKobo社に移管 ※2015年12月14日

Koboは懐が深い。北米のReader Storeを会員ごと継承したのは記憶に新しいですが、今度はインドでも同じような引き継ぎを行うそうです。どんなファイルフォーマット使ってるんだろ？と思いFlipkartのFAQ（Internet Archive）を確認してみたところ “proprietary format（専用フォーマット）” と書いてありました。購入履歴だけコンバートして引き継ぐのかしらん？

米Amazon、月額定額電子書籍サービス「Kindle Unlimited」フランス版を「Subscription Kindle」に名称変更 ※2015年12月15日

ちょっと興味深い動き。出版社団体からの「月額サブスクリプション制の電子書籍サービスは電子書籍の再販制度に違反する」という声明で、Amazonが文化省から指導を受けていたとのこと。フランスは国を挙げてAmazonを封じ込めにかかっているのですが、それが消費者のためになっているのかどうかは疑問。

ASCII.jp：【重要】Newsstandでの『MacPeople』『アスキークラウド』電子版ダウンロード販売サービス終了のお知らせ ※2015年12月15日

購入済みデータの再ダウンロードが今年いっぱいで不能になるそうです。電子書店閉鎖で起こる問題と同じ。どういうことなんだ？と思っていたら、Facebookのコメントで徳永氏から教えていただきました。要するに「Newsstandにアプリを提供していたベンダーとの契約継続にコストがかかる」ということみたい。中身はアプリ型ブックなのですね。

軽減税率、出版物の線引き難航自公が議論：朝日新聞デジタル ※2015年12月15日

青少年への悪影響が懸念される出版物を対象とすることには慎重論があり、その扱いや線引きが焦点となりそうだ。

先週のまとめで “「マンガとエロを除く」とか言い出しそう” と書きましたが、案の定。ちなみに産経は “協議では暴力や性的な表現を含む書籍を除くかどうかも論点になったが、切り分けは難しいとの意見がある。” という書き方でした。

イーブック、小学館漫画の無料サイト：日本経済新聞 ※2015年12月17日

サイト名は「eBigComic4」です。eBookJapanのブラウザ楽読みを活用しています。『美味しんぼ』とか『めぞん一刻』などが1話づつ期間限定で公開され、まとめて読みたい場合は単行本をお求めください（リンク先はeBookJapan）という形。まだ1話か2話程度しか公開されておらず、ちょっと食い足らない感じ。「立ち読み」でも、もうちょい読めるぜよ。