「TSUTAYAのAirbook開始」「少年ジャンプルーキープレオープン」など出版業界関連の気になるニュースまとめ #145(2014年11月24日~30日)

iPadのBookLive!

毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「TSUTAYAのAirbook開始」「少年ジャンプルーキープレオープン」などが話題になっていました。

ネットと出版の動向…KADOKAWA・DWANGO会長に聞く : 本よみうり堂 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) ※2014年11月24日

ドワンゴ川上会長、「炎上は放置、謝らない」 | オリジナル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト ※2014年11月24日

ASCII.jp:KADOKAWA・DWANGO川上会長、「機械が作った著作物」に期待:IP2.0シンポジウムで著作権法と知的財産権の未来を考える ※2014年11月28日

先週の朝日新聞に引き続き、さまざまなメディアで一斉に川上量生氏が記事になっています。今回は「角川インターネット講座」シリーズの宣伝目的かな? とも思うのですが、KADOKAWAとの統合前はこれほどメディアに露出はしていなかった(表に出てくるようなタイプじゃなかったはず)ので、意図して行動を変えているような気も。

電子書籍で年間1000万円稼げちゃいました ── 「月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号」掲載の漫画家・鈴木みそさんへのインタビュー(前編) :日本独立作家同盟 ※2014年11月25日

自分の記事ですが好評だったのでピックアップ。後編はもっと面白いですよ。公開は年末ギリギリになる予定。お楽しみに。

英国で実験中間報告「電子図書館に購入ボタンを設置しても、電子書籍の購入につながらない」 – ITmedia eBook USER ※2014年11月26日

OverDriveの電子図書館システムは「Buy it Now」が好評だという話なのですが、それを真正面から打ち砕くような実験結果。貸出モデルはどんなだろ? と思って元記事をチェックしてみたら “Only one user should be able to access one copy at any time” と書いてありました。1タイトルは、同時に1人しか借りられないモデル。貸出待機リストに参加しても、購入行動には進まない、ということになるのでしょうか。

ただ、こういう成果(コンバージョン)って、ボタンをどこにどのようなデザインで設置したかとか、どの電子書店で購入できるのかとか、いろんな要因におもいっきり左右されるので、この実験結果一つで一概には言えないというのが正直な印象。仮に、購入ボタンがめちゃくちゃ分かりづらい位置に目立たないデザインで、しかも初めて名前を聞くような電子書店でしか購入できず、会員登録フローがめっちゃ面倒で……という状態だったら、そりゃ成果出ませんよっていう話。

「第8回電子出版アワード」、投票受付開始 -INTERNET Watch ※2014年11月26日

一般投票受付開始。

「Airbook」来週スタート、TSUTAYAで紙の本を購入→自動的に電子版も無料DL提供 -INTERNET Watch ※2014年11月27日

TSUTAYA店頭で紙を購入すれば電子版も無料でゲット 「Airbook」が12月スタート – ITmedia eBook USER ※2014年11月27日

6月末に発表された提携が、いよいよ動き出しました。文教堂「空飛ぶ本棚」や、三省堂「デジ本プラス」と似たようなモデルですが、Yahoo! JAPAN IDとBookLive!会員の登録/連携を初回だけやっておけば、後はTカード提示だけで自動的に本棚へ反映されるという簡便さがなかなか強烈。ネット民にTカードは嫌われていますが、恐らく圧倒的大多数の一般ユーザーには歓迎されることでしょう。Tカード繋がりでいくと、次はファミマとの提携かな? リアル店舗との提携は Amazon が足を踏み入れづらい領域ですから、対抗手段としては効果的だと思います。

『週刊少年ジャンプ』デビューも夢じゃない、「少年ジャンプルーキー」プレオープン – ITmedia eBook USER ※2014年11月28日

こちらも予告通り、11月にオープン。『少年ジャンプ+』が好評なので、非常にいい流れで次のステップに進めています。それにしても、ジャンプでマンガをCGM (Consumer Generated Media) というのは、なかなか強烈ですね。読者投稿ならその昔「ジャンプ放送局」というのがありましたが。「新人賞」や「持ち込み」ではなく、CGMによって読者の反響を確認した上で判断できるわけですから。面白い時代だ。

【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】GoogleのAndroid 5.0タブレット「Nexus 9」で電子書籍を試す ~4:3比率で電子書籍の見開き表示に最適なiPad対抗タブレット – PC Watch ※2014年11月29日

ボクが持ってる第3世代iPad(2012年3月に登場)は652gですから、3年弱で約3分の2の重さ(Nexus 9が425g)になったわけです。来年初旬に登場という噂になっている iPad Air Pro(もしくは iPad Air Plus)は、恐らく600g前後になるでしょう。ネックは値段だなあ……円安が効いてる。

2大マンガアプリ「comico」「マンガボックス」独占対談–ゲームに続く成長市場を作れるか – CNET Japan ※2014年11月28日

「comico」と「マンガボックス」の統括責任者対談。この2者の成功を見て後続がどんどん現れているので、ケータイマンガ市場のように急に盛り上がるかもしれませんね。そういう意味で、マンガはわりと安泰なのかも。「comico」のコンセプトが “デジタル時代のトキワ荘” というのは知りませんでした。

デジタル版100万回生きたねこ、講談社の全絵本作品で初の電子書籍化。 | Narinari.com ※2014年11月29日

電子化に積極的な講談社ですら、絵本は初の電子化というのがちょっと驚きでした。絵本は「紙の手触りが」というこだわり派が最も多いジャンルでしょうけど、紙のレプリカではなく「動き」を入れることによる付加価値が、効果を現しやすいジャンルでもあると思うのですが。

ただ、Kindleだと「動き」みたいなギミック入れられないんですよね。

講談社 冬電書2015|講談社の電子書籍キャンペーン ※2014年11月28日

講談社 冬電書2015がスタート。参加電子書店65カ所(+講談社直営)という、すさまじい状態。ボクですら初めて見た名前がチラホラ……。

タイトルとURLをコピーしました