毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「芥川賞・直木賞」「『人生に、文学を。』プロジェクトが炎上」などが話題になっていました。
【新文化】 – 日販、「読書メーター×ダ・ヴィンチ レビュアー大賞」連動フェアへ ※2016年7月19日
先週のニュースまとめでプレスリリースをピックアップしましたが、記事になっていたので改めて。読書メーターがドワンゴに買収されて以降、この規模での提携は初。日販ともコラボ。ベスト・オブ・ベストレビュアー(1名)は、全国1000書店に自分のオススメ文庫棚が持てるそうです。
芥川賞に村田沙耶香さん、直木賞に荻原浩さん:朝日新聞デジタル ※2016年7月19日
おめでとうございます。
作家や編集者・雑誌記者を描く小説、続々 |エンタメ!|NIKKEI STYLE ※2016年7月19日
記事を読んで「『小説王』面白そうだから読んでみようかな」と思い検索してみたら、電子版が存在しない。小学館ェ……。
加Rakuten Kobo社の英国法人「電子書籍売上の15%は個人作家によるもの」 – hon.jp DayWatch ※2016年7月20日
Author Earningsの予測では、アメリカの電子書籍の14%がインディーズとのことなので、イギリスのKoboは同程度、ということになるのでしょう。Amazonがこういう数字明かしてくれないからなあ。
「どうやって人生を想像するのだ(アニメか?)」で物議 日本文学振興会に意図を聞いてみた | ガジェット通信 ※2016年7月22日
日本文学振興会が始めた「人生に、文学を。」プロジェクトが、うかつなキャッチコピーで炎上。日本文学振興会としては「(文学を)はるかに凌ぐような強大な力をもっているのがアニメなんだという認識がある」からこういうコピーになったのだとか。Fateは文学、AIRは芸術、CLANNADは人生。「アニメも文学だ!」くらいの仲間意識のほうがいいように思うのですけどね。
Google、マンガの吹き出しを自動拡大する「Playブックスアプリ」の新機能 -INTERNET Watch ※2016年7月22日
久しぶりに Google Play ブックスの話題が出たと思ったら、楽天Kobo の2番煎じ。マンガの吹き出しだけを拡大って、そんなに需要あるのかしらん? 小さくて読みづらいときは全体を拡大しちゃう私。
BookLive、会員登録不要で無料のiOS向けマンガアプリ「マンガDASH」 -INTERNET Watch ※2016年7月22日
BookLive 攻めますね! “貯まったポイントはサービス内の「先読み」や「ポイント利用対象作品の閲覧」などに利用できる” とありますが、BookLive のアカウントへ送る機能も付いてました。マンガのラインアップ的にはかなり古めの男性向けが中心。RSSリーダー機能が付いてるってなんぞ? と思ったら、いわゆる「まとめブログ」系がデフォルトでたくさん登録されてました。ヴァー
ヘビー読者の趣好が徐々に変化「電子書籍ビューワアプリでは、縦スクロール表示への対応は必須」 – hon.jp DayWatch ※2016年7月22日
Amazon Kindleが対応していない、という話。私の知る限りでは iBooks と Kinoppy がスクロール表示に対応しています。私がメインで使っている電子書店ではないのですが、DRMフリーの EPUB を読む際はスクロールモードを重宝しています。「ページをめくる」メタファーって、とくにスマートフォンだと操作が多くなるからだるいんですよね。ちなみにFacebookで教えていただいたのですが、縦スクロール横書きのリフローだと読書スピードが上がる、という研究があるそうです。
出版界にあいた三つの風穴 – 西日本新聞 ※2016年7月24日
地方発文芸誌から芥川賞の候補に挙がったのは17年ぶりだったそうです。 “大手出版社が全国に流通させる文芸作品だけが、「文学」ではない。” という論説委員の言葉がいいですね。Think Globally. Act Locally!
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